今後需要の高まりが見込まれるIT職種

次に、ITの人材不足の中でも、今後需要の増加が見込まれるIT系の職種についてご紹介します。

企業にとっては、これらの人材の確保が重要になってきます。

一方で働く人にとっては、次のような職種に関するスキルや経験を持っていれば、転職などで有利になりやすいと言えるでしょう。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報セキュリティの専門性を持つエンジニアです。情報システムやネットワークのセキュリティを確保するために、セキュリティ面の提案や設計・実装・運用などを行います。

前述のように、情報システムにおけるセキュリティの重要性や影響度が高まっています。

サイバー攻撃やウイルス感染などから情報を守るセキュリティエンジニアが、いま求められているのです。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、新たな商品やサービスの開発・業務プロセスの改善のために、大量に蓄積されたビッグデータを分析します。

統計学の知識などを活用しながら、データを分析・評価し、導き出される結果を提示します。

統計学やデータ分析の知見に加えて、データの加工や分析を行うためのプログラミングスキルも求められます。

AIや機械学習を闇雲に導入しても、十分な効果は得られません。

実際のデータを用いて検証を行い、AI・機械学習をどのように適用するのかといったモデルを構築する必要があります。

その際に、データサイエンティストの力が求められます。

このデータサイエンティストの需要の増加に伴って、データサイエンティストを養成する講座を設ける企業や大学も増えています。

プロジェクトマネージャ

プロジェクトマネージャは、情報システムを開発するプロジェクトを管理する役割を担います。

プロジェクトの進捗が思わしくない場合や要件に変更があった場合などは、プロジェクトが円滑に進むように関係者と調整する必要もあります。

そのため、プロジェクトマネージャは、ITに関する知識だけでなく、コミュニケーション能力や関係者との調整力が求められます。

そのような対人能力に加えて、人員のリソースや予算などを適切に管理するマネジメント能力も必要となります。

ITプロジェクトを進めるにあたって欠かせない存在ですが、ITの知識やスキルを保有しつつ、コミュニケーション力やマネジメント力を持つ人材は貴重であるため、今後もプロジェクトマネージャのニーズは高まっていくでしょう。

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、クラウド上でのシステムの設計・構築・運用を行うエンジニアです。

以前は、企業の中で物理的にサーバーを設置して、そこにシステム環境を構築するケースが一般的でした(このような形態をオンプレミスといいます)。

現在は、環境構築のスピードや拡張性、コスト面などから、クラウドコンピューティング環境を用いてシステムを構築するケースが増えてきています。

具体的には、Amazonが提供するAWSやMicrosoftが提供するAzureなどのクラウド環境が用いられます。

以前はオンプレミス(サーバーやネットワークなどのハードウェア、または業務用アプリケーションなどのソフトウェアを、使用者の管理する施設内に設置して運用すること)で運用していたシステムの、クラウドへの移行も進んでおり、クラウドエンジニアが求められています。

loTエンジニア

IoTエンジニアは、IoT技術を用いたシステムの開発を行うエンジニアです。

家電や自動車などインターネットを経由したデータ連携が行われるようになってきています。

そのようなシステムを開発する際に、IoTエンジニアが求められます。

IoTエンジニアには、組み込みプログラミングのスキルやネットワーク・セキュリティの知識も必要になります。

ウェラブルデバイスの普及や工場でのセンサー活用など、IoTが用いられる場面は増えていくでしょう。

まとめ

今後需要の増加が見込まれるIT系の職種のうち、主なものをご紹介しました。

これら以外にも求められるIT系の職種は多くあります。

ITの利活用はどの企業でも重要性は増していくと考えられますので、IT人材の需要はますます高まっていくでしょう。


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