クラウド会計ソフトの中からfreeeを選んだ3つの理由
私たちがクラウド会計ソフトの中からfreeeを選んだ理由の1つ目は、freeeだけ世界観が違ったことです。当時クラウド会計ソフトは黎明期であり、機能面でまだまだどれも発展途上でした。そのため、今後どこがシェアを伸ばしていくかは、今ある機能よりも、将来何を目指しているのかが最重要だと私は考えました。それによって未来の機能も大きく変わるからです。各社に依頼した弊社向けのプレゼンで、freeeは「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」というミッションからスタートして、どんな世界をつくりたいのかのビジョンが明確でした。経営支援型の会計事務所を目指している私たちと最も価値観が近いと感じました。一方他社のプレゼンは、ソフトの使い方が中心で、機能の説明に終始した印象でした。
2つ目は、freeeは初めからERPと経営管理を意識した設計になっていたことです。システム間がシームレスに連動するのが魅力でした。freeeには仕訳一本ごとにハッシュタグがつけられ、部門別に限らず、プロジェクト別、得意先別、従業員別等のクロス集計が自由にできます。これを使えば様々な分析がクラウド会計ソフト上で出来るようになります。それに対して他社は、あくまで会計ソフトのクラウド化であり、既存の会計ソフトの延長線上にあると感じました。
3つ目は、圧倒的にユーザーインターフェースが優れていたことです。ユーザーを意識した作りこみがされており、例えば年度切り替え一つとってもシンプルで気が利いています。実際に、他社のクラウド会計ソフトを使っていた顧問先において、経理担当者が入金の消込に10日以上かかっていましたが、freeeに切り替えたことによって2日で終わるようになりました。空いた時間を使って売上を作ることができ、会社の利益も担当者の給与も上がる成果が出ています。私たちの事務所自体もfreeeを使っており、ほぼ日次決算が出来ています。
freeeを使い始めた初期は使いづらいこともありました。freeeは複式簿記よりも口座単位を意識した設計になっているので、今までの会計ソフトの概念と異なる部分があるからです。しかしながら、私たちが最重視すべきことはカスタマーサクセス、つまり顧問先の成功です。顧問先にとって何がベストなクラウド会計ソフトかを考えた結果freeeだった以上、私たち会計事務所側が慣れるしかありません。それも一時のことであり、freeeを使うことに慣れてしまった今は、もうほかのソフトに戻ることは出来ません。
2021年1月現在、freee株式会社の時価総額は約5千億円であり、競合の2倍以上の市場評価を得ていることからも、市場が未来をどう見ているかが分かります。
次回は、freee導入支援のポイントについてお話したいと思います。
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