■日本政策金融公庫と民間金融機関の違い
日本政策金融公庫と民間金融機関を比べると、主観になりますが、どちらの方が借りやすい・借りにくいというのはあまり無いように思います。公庫からは借りられたが民間金融機関からは断られたという例もあれば、その逆もあります。ただし、創業時においては、日本政策金融公庫の新創業融資もしくは制度融資で創業に関するものを利用した方が借りやすいように思います。
また、民間金融機関の方が(その金融機関や担当者によりますが)経営上の相談に乗ったり、各種セミナーやビジネスマッチングを行ったりするなど経営上の支援を行っております。それに対して、日本政策金融公庫はお金を貸す/借りるだけの関係になりやすいでしょう。
なお、一般的に、大手銀行よりも信用金庫や信用組合の方が小規模な事業者に対して寄り添った対応が期待できます。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて売上などが減少している場合は、当初3年間は実質無利子になる融資制度を活用できる可能性があります。日本政策金融公庫、民間金融機関ともにこのような制度があります。これらの制度に関しては、次の記事をご参照ください。
「コロナ禍での資金繰りを支える、実質無利子・無担保の融資制度と申請について」
■融資の流れ
一般的な融資の流れとしては、相談・申込→面談→融資という流れになります。
面談は最近では感染予防の観点から電話でなされることも多いようです。申込から融資までの間に金融機関での審査がなされます。
民間金融機関の場合は、金融機関での審査に加えて信用保証協会の審査がなされます。はじめての借入では、信用保証協会の保証額に応じた融資がなされることになるでしょう。
日本政策金融公庫ではじめて借入する場合は、次のような書類が必要となります。
- ・最近2期分の確定申告書・決算書
- ・最近の試算表(決算後6ヵ月以上経過している場合または事業を始めたばかりで決算を終えていない方)
- ・企業概要書(新たに事業を始める方または事業を開始して間もない方は、創業計画書)
- ・履歴事項全部証明書または登記簿謄本
企業概要書には、企業の沿革、経営者の経歴、取扱商品・サービスの内容、取引先などについて記入します。日本政策金融公庫のホームページには企業概要書の記入例が掲載されています。
民間金融機関の場合も、同様に決算書など求められますが、金融機関によって求められる資料は異なります。企業概要書にあたるような書類を求められることもあります。
より確実に融資を受けたい場合は、上記の資料にはありませんが、収支計画や資金繰り表もあるとよいでしょう。金融機関は、その企業がちゃんと返済できるかどうかを見ますので、それを数字で示すためです。これらの書類には決まった形式があるわけではありませんが、日本政策金融公庫のホームページに記入例(「月別収支計画書記入例」、「資金繰り表記入例」)が掲載されています。
この「資金繰り表記入例」では直近1カ月と、3カ月の計画が記載されていますが、実績・計画ともにもう少し長い期間の記載がされている方がよいでしょう。
さらに、より確実に借入したい場合は、(すでに販売・契約をして未入金の)契約書などもあると有効です。これもしっかり返済ができることの根拠となるためです。
金融機関からの借入として、他に借入額が小さく金利が高いが融資実行までの期間が短いビジネスローンなどもありますが、まずははじめに知っておいていただきたいことをまとめました。はじめての借入を考えている経営者の方やそれを支援する方のお役に立てる部分がありましたら幸いです。
この記事の内容は、執筆時点(2020年9月7日)の情報をもとにしています。今後、制度や申請手続きなどが変わる可能性があります。
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