■相手の存在を認める承認
一口に承認といっても次のようにさまざまな承認があります。
・結果承認
結果に対する承認であり、売上が上がった、商談がまとまった、利益が出た、目標を達成したなど、よい結果が出たときにそれを褒める行為です。目に見えて結果が出たときは褒めやすいでしょう。落ち込んでいる人から相談を受けるときは、結果が出ていないことが多いと思いますが、小さな結果や前進でも見つけて褒めることによって、相談者が自信を取り戻すキッカケになります。
・行動承認
行動に対する承認であり、何とか苦境を打開しようと動いた・努力された行動を労う行為です。相談されている方は、行動や努力が報われていないと感じている状態でしょう。そのようなときに「大変でしたね」「ご苦労されてきましたね」といった労いの言葉は、「あなたの努力を分かっていますよ」というメッセージになります。
さらに、労いの言葉に自分の思いを加えると、より相手に届きやすくなります。たとえば、「大変でしたね。本当に頭が下がります」「そのような苦しい状況でも○○されたのは素晴らしいですね」というように自分の気持ちを加えると、相手の心により届く言葉になります。
・存在承認
相手の存在自体を認めることです。少し分かりにくいかもしれませんが、たとえば赤ちゃんを見ていると、何もしていなくても寝ているだけでも可愛いという気持ちが起きてきた経験はありませんでしょうか。それはその赤ちゃんに対して、そこにいるだけでよいと存在自体を認めているから起きてくる感情です。そのように、まずは相手の存在自体を認める・尊重することが、相手を承認するベースになります。
相手の心情を気遣い、相手の側に立って一緒に考える・協力する姿勢があってこそ、行動承認や結果承認が相手に伝わるものとなります。存在承認では、相手の話に真剣に耳を傾ける、親身になって対応する、相手の状況が頭に入っているといった関わり方が大切です。
また、普段接するような相手であれば変化に気づいたり、気になったことがあれば声をかけたりするのも、相手の存在を認める関わりになります。普段会わない人にも気に掛けて、気がかりがあれば連絡すると、相手はうれしく感じるでしょう。
相手を承認することは、自己肯定感の醸成につながります。自己肯定感は、自分の価値や存在意義を肯定できる気持ちです。
承認は、自分に価値がないように感じている、または存在意義を否定されたように感じている相談者に、自分自身や置かれている状況をプラスにとらえて前に進むパワーを与えてくれます。
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