2.CFO人材の報酬は厚くする
現在、転職市場でCFO人材はかなり少なく、そのような人材は争奪戦になります。また、CFO人材の採用を希望する会社も多いので、転職しやすい立場です。したがって、そのような人材を採用したいのであれば、報酬を低くすることは止めましょう。
ベンチャー企業のCFO人材であれば、800万円~1,200万円+ストックオプションといった条件をよく見かけますが、下限の800万円で足元を見るのではなく、会社としての誠意を見せることが大事です。当然、会社の業績として800万円が最大の誠意であれば問題ありません。しかしながら、管理部門を統括する人材の報酬が低ければ、その方の配下メンバーとなる方の報酬も低くなることから、将来に亘って管理部門に良い人材が集まらなくなってしまう可能性も考慮しておくといいでしょう。
当然、やりがいや社会的意義で社員をモチベートして、低い報酬でも人を集めている企業はあります。しかし、そのような企業は予めビジョンや組織風土に過去から投資して、組織を作り上げているからこそであると考えるべきです。したがって、一般的な会社で、本気でIPOを目指すのであれば、CFO人材の報酬は厚くするべきでしょう。
3.CFO人材に権限を渡しつつもガバナンスを効かせる
CFO人材が、会社に参画してくれることが決定したのであれば、その方には権限を渡しましょう。一定の高いポジションでありながら、権限もなく結果を出してくれ、と言われても難しいこともあります。したがって、会社のルールに従った上で、本人とのすり合わせをふまえ、権限を渡す必要があります。
ここで注意していただきたいのは、CFO人材に大きな権限を渡した際、不正(特にお金に関する不正)が発生する可能性も一定の割合で高くなるということです。管理部門は専門性が高い部門であり、社長が確認することは難しいため、一定のガバナンスが効く形にしておかないと、ふとしたことで不正に手を染めてしまうかもしれまん。
私が過去関与した会社でも、CFOや管理本部長といった管理部門を統括する立場の人材の不正がありました。そういった会社では、監査法人、内部監査室長、常勤監査役がいたにも関わらず、不正を検知出来るガバナンスの仕組みが整っていなかったことが不正の要因になっていました。
当然、そのような専門家領域の不正を発見するのは難しいことです。しかしながら、そういった専門性の高い方を牽制する役割として、社外の専門家をIPOのアドバイザーとして契約し、ガバナンスの一翼を担って頂くといった方法もあります。
社外の専門家を社長の側におくことにより、リスクを大きく減らすことが可能です。
以上、IPOを目指して管理部門を強化する際、注意するべき3点を纏めました。
近年、CFO人材、つまり、CFOのみならず管理本部長は、転職市場でかなり不足しています。転職エージェント、証券会社、監査法人、金融機関から人材が不足していて面接すら出来ず困っているという話もよく聞きます。
実際に、CFOや管理本部長で実際に上場を経験された方で、「再度CFOや管理本部長としてIPO業務をやるつもりは無い」といっている例も見てきました。やはり、IPOは精神的にも肉体的にも大変ですので、のんびりと自身のペースで働きたいと考えられるのでしょう。
よって、良い人材と会うことが出来たら、報酬や権限を最大限に渡し、相手に十分納得してもらったうえで、コミットして頂けるよう配慮しましょう。
本記事が、IPOを目指して管理部門を強化する社長の役に立てれば幸いです。
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