「徳」と不断の努力

もっとも、「積む」という言い方には、「徳を積む」以外にも、「修行を積む」というような表現もあることからすれば、必ずしも物を積み上げるという、物質的なあるいは外形的な姿を表すための動詞であるとはいい難いでしょう。言語学者に確認したわけではありませんが、「徳」の反対語は「罪」かもしれません。罪の方は「積む」のではなく、「重ねる」といいますが、「努力を重ねる」のように「重ねる」という語が単に物を上に載せるという意味以上のものを有していると解されることからすると、「徳を積む」の「積む」にも物質的な意味以上のものがあるのかもしれません。

「徳」の意味については言語学者に、会計処理については会計学者に確認してみたいところです。

なお、「徳」は何もしなければ価値が減少するものの、その人の不断の努力によって絶えず「徳」が維持されているとの見方もできると思われますが、会計学における「自己創設のれん」の考え方も一つの参考になるかもしれませんね。


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