配慮を欠いた記載例
ところで、このようないわば無難な記載例を使えば問題ないところ、配慮が足りない記載例を使用したことが問題となったケースも散見されます。
例えば、盛岡市が市税の納付の猶予について相談を受けた事業所に対し、申請書の記載例の氏名を「滞納太郎」とした文書を送っていたことが問題となった件では、事業所からの「配慮が足りない」という抗議を受け、市が謝罪したという報道がなされています(NHK2020年4月26日 4時09分配信「市税納付猶予の申請 記載例に『滞納太郎』盛岡市が謝罪」)。
また、最近でも、名古屋国税局岡崎税務署が令和3年1月、確定申告の無料税務相談の研修で、申告書の見本の住所欄に「倒壊マンション」、振込先に「破産銀行倒産支店」と書き込み、税理士に配っていたことが分かりました。
報道によれば、国税局は不適切だとして見本を回収し、署長が税理士会側に謝罪、資料を作った職員の処分を検討しているといいます(朝日デジタル2021年4月30日 10時46分「振込先が『破産銀行倒産支店』国税局が研修資料を回収」)。
小職も若い頃、確定申告書の記載例の書籍を出したとき、書籍内に大量の固有名詞が必要となり、記載例の名前のアイデアが枯渇したことを思い出します。家族全員の名前を使っても到底足りず、親戚や友人の名前を登場させ、一郎から十郎まで使い切ったこともあります。そのような意味では記載例を作成する人の苦労も分からなくはありませんが、そうはいっても、配慮を欠く表現を避けることは当然の前提であるべきでしょう。
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