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国際郵便による輸出について輸出免税規定の適用が否認された事例【消費税/請求棄却】元国税審判官が解説 公表裁決から学ぶ税務判断のポイント(第20回)

5.解説

裁決書によれば、請求人による審査請求の後、G社は「AGREEMENT」と題する書面(本件合意書)を提出し、そこには請求人との間で郵便物1個当たり300J国ドルを支払う旨の合意をしていること等の記載がされていた。この点について、審判所は、「本件合意書は、審査請求の後に作成されたものであることからすれば、本件取引の後に考えられ、あるいは作成された、実態と異なるものである疑いが払拭できない。(中略)本件合意については、G社からの要請であったことも踏まえると、G社の事情により、郵便物が高額な商品でないように装ってJ国の輸入通関手続を通過させるためのものであったことがうかがわれる。」と認定している。このことが事実とすれば、請求人はG社のJ国における租税回避行為に加担していたことになる。

請求人が本件取引の対価として得た金額の大きさ(平成成26年7月課税期間は2億2693万9千円、平成27年7月課税期間は1億9177万7387円、平成28年7月課税期間は1億8万2472円)から考えると、相当頻度の国際郵便による輸出が行われていたことが窺われるが、G社の上記要請に応じ続けた請求人の代償は余りにも大きかったといわざるを得ない。


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著者: 霞 晴久

公認会計士・税理士

監査法人トーマツ、新日本監査法人、国税不服審判所を経て現在は霞晴久公認会計士事務所長、千葉商科大学大学院会計ファイナンス研究科非常勤講師
監査法人時代は、会計監査、海外勤務(欧州に通算14年駐在)及び不正調査に従事。
現在は税務と不正調査の「二刀流」を強みとしている。
主な著書(共著)として、「欧州主要国の税法」(2002年)及び「新版架空循環取引」(2019年)がある。
事務所HP:https://kasumi-cpa.com/

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