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2022年版 上場株式等の売買で確定申告の必要な人 書類の書き方講座

スピンオフでAT&T社の株式が一般口座へ!確定申告は必要?注意点も解説

 

■譲渡損失を申告するときの必要書類

譲渡損失を確定申告するときは次の書類が必要です。

・申告書B(第一表・第二表)

・申告書第三表(分離課税用)

・株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書(1面、2面)

・申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の繰越用)

この他、マイナンバーカードに関連する書類も提示または添付が求められます。

■注意点

株の損失を翌年以後に繰り越すなら、次の点に注意しなくてはなりません。

●特定口座で生じた運用益はすべて申告する

特定口座で生じた譲渡損失を確定申告するなら、その口座内の配当等もすべて申告しなくてはなりません。

●配当控除は受けられない

配当控除は総合課税で確定申告をしたときの控除制度です。分離課税で申告するときは受けられません。

【参考】上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度(国税庁)

●相対取引で生じた譲渡損失は損益通算や繰越控除の対象外

上場株式等の売買は2つあります。証券会社等を通じた売買と1対1の相対取引による売買です。いずれも税率は20.315%ですが、損益通算や繰越控除の対象となる譲渡損失は、証券会社等を通じた売買によるものだけとなります。相対取引で生じた損失ではできません。

●翌年以後3年間も連続して申告する

多額の赤字を繰り越すなら、翌年以後3年間も毎年確定申告をしなくてはなりません。「売買や配当がなくても」です。

確定申告書の提出がないと、譲渡損失はなかったものとして扱われます。令和2年分に生じた損失は、令和3年分で確定申告をしなければ、令和4年分で繰越控除できないのです。

●配偶者控除や扶養控除が受けられないことも

「赤字を翌年以後の黒字と相殺するから節税だ」と言われますが、そうとも限りません。確定申告した特定口座の譲渡所得や配当所得は合計所得金額に含まれます。しかも、損失の繰越控除前の所得額です。結果、配偶者控除や扶養控除といった所得控除が使えなくなる可能性があります。

総所得金額等と合計所得金額…どう違う?確定申告で使う場面も解説

「繰越した損失が200万円、繰越控除後の所得額が900万円」だと、合計所得金額は1100万円です。これだと配偶者控除は受けられません。

また、扶養している子どもが株式投資をしているときも要注意です。前年の損失を繰越控除すべく確定申告をしても、本年の運用益だけで50万円なら「子どもは節税できるけど親は扶養控除できない」といった状態に陥ります。

この他、「住宅ローン控除を受けたい」「贈与税非課税で住宅購入を親に助けてほしい」といったときも要注意です。

●住民税に要注意

所得額は住民税にも影響します。それだけではありません。国民健康保険税や高齢者の医療保険料、保育料や就学援助をも左右します。これらは住民税の所得額を基準に計算するからです。

節税目的で申告したばかりに、こういった公的サービスが受けられなくなることがあります。状況によっては「所得税は分離課税で確定申告、住民税は申告不要」がいいかもしれません。

●当初申告で「申告不要」としていると期限後申告できない

損失の繰越控除の申告が期限内に間に合わなくても、期限後の手続きで何とかなることがあります。ただし、「もともと確定申告義務がない」「運用先が源泉徴収ナシの特定口座や一般口座だった」ケースだけです。

源泉徴収アリの特定口座では、「申告する」「申告しない」を選べます。当初申告で失念して確定申告をしてしまうと「納税者の意思で『申告しない』選択をした」と見られるわけです。結果、「間違った申告を正す」更正の請求は行えません。

なお、住民税も期限後に譲渡損失を申告できますが、納税通知書が送達した後だと繰越控除の適用は受けられません。期限内に申告を済ませるのが無難です。

 


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