3.社内から昇格させるか社外から新たに採用するか検討する
様々な視点から検討した結果、COOの選任が必要であると判断した場合、誰を選任するか検討する必要があります。COOに求める要件次第ではありますが、COOは社長と共に苦楽を共にし、成果を出し続けてきた人材を、社内から登用することを初めに検討するべきであると考えます。
COOはスキル、経験、実績も大事です。しかし、社長との相性が良好であり、会社・サービス・人材に対して強い思いがある方が適任だと言えます。会社のナンバー2に素晴らしいキャリアを持つ方を連れてきても、社内外からの信頼を得られず、結局、成果を出せずに去ってしまうケースがあるからです。
社長と共に苦楽を共にし、社長の信頼を得られており、会社や社員等に対しても強い思いがあり、その結果として成果を出されている方がいるのであれば、そのような方をCOOに選任するのが良いでしょう。もちろん、現時点でCOOとして物足りないのであれば、社外の専門家や顧問サービス等を利用して、数年でCOOに相応しい人材となるべく育成されることを検討しましょう。
上記のような方が社内にいない場合には、エグゼクティブサーチ等を利用して、COO候補と複数人お会いしましょう。3人程度お会いすると、どういった方が合うのか、ある程度分かってきます。会社のフェーズに合わせて必要なCOOの要件は変化するはずですが、社長や他の取締役との相性が良く、自社で成果を出せる方か慎重に見極めた上で判断しましょう。
COOの役割は業界、会社のフェーズ、組織のフェーズ、事業内容、社長との関係性等によって変わるので、華やかな経歴があったとしても、自社で、前職以上に成果が出せるか否か、慎重な判断が必要です。
以上、IPOを目指してCOOを選任する際、注意すべき3つのことを解説しました。COOは会社のナンバー2ですので、選任を検討する機会は少ないはずですが、その意思決定の重要性はとても高く、失敗は避けるべきです。COOは指摘されたから選任するのではなく、COOとして相応しい人材を、必要なタイミングで選任することが重要です。
本記事がIPOを目指す皆様の役に立てれば幸いです。
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