「お墨付き」と「折り紙付き」
ところで、「お墨付き」という言葉は、かつて、武将らが重要文書に「花押」(本コラム「証拠書類に記載された『花押』」)を押したことに由来します。これにより、現代では、地位のある機関などにより認められたものを「お墨付き」と呼ぶわけです。
また、「お墨付き」に似た言葉に「折り紙付き」という表現もありますが、これは、平安末期より公式文書や贈呈品の目録として用いられていた紙に由来する言葉です。江戸時代には、美術品や刀剣などの鑑定書を「折り紙」と呼ぶようになり、確かな品質が保証されている物を「折り紙付き」と呼ぶようになったといわれています(語源由来辞典(https://gogen-yurai.jp/origamitsuki/)より)。
どちらも似た意味を持つ言葉ではありますが、地位のある機関などにより認められたものが「お墨付き」であり、その内容が十分に信用できると保証されたものを「折り紙付き」というのですね。
国税庁の行う文書回答
さて、国税庁が行う事前照会に対する文書回答手続もやはり、その回答には品質保証が付されているといってもよさそうです。申告納税制度の下では、納税者が自ら税務申告を行うわけですが、時として、複雑な事案や明確な答えの分からない事案について、納税者等が個別に国税当局に照会し、その見解を文書で得ることができる手続として、事前照会に対する文書回答手続が設けられています。
この文書回答手続が令和3年に拡張されたことをご存知でしょうか?これまでは、いわば「節税に関する質問」はすることができなかったところ、同改正により、これが可能となりました(国税庁長官通達(令和3年6月21日付け課審1-15ほか9課共同)「『事前照会に対する文書回答の事務処理手続等について』の一部改正について(事務運営指針)」)。
この国税当局による文書回答を、「お墨付き」というべきか「折り紙付き」というべきか、意見の分かれるところかもしれませんが、国税当局の信憑性ある回答を文書で得ることのできるこの手続が、納税者等にとって有益であることはいうまでもないでしょう。
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