和銅遺跡

さて、献上和銅の初めての発掘場所は、現在、和銅遺跡として見学することが可能です。筆者も山行の折に行ったことがありますが、秩父市の「和銅天掘り跡」には、現在もその跡が残されています(近くには、和同開珎の巨大モニュメントも飾られていますので、記念撮影にオススメです。)。

まさに、この地が、日本の貨幣発祥の地であるといってよいでしょう。なお、そのすぐ近くには、銭神様と呼ばれる「聖神社」があり、この神社で祈願するとお金に不自由しないといわれているようです。

秩父は日本有数の鉱山地帯として有名で、秩父鉱山は1つの鉱山から140種類もの鉱物が産出されるといいます(埼玉県立自然の博物館HP参照)。江戸時代には金も採掘されており、かの平賀源内も採取の目的で入山しているなど、大変歴史のある鉱山地帯といえるでしょう。

その後、秩父では、金、銀、銅、鉛、亜鉛、硫化鉄鉱などが採掘され栄えてきましたが、現在は主に、セメントの材料となる石灰石の採取を行っているようです。

渋沢栄一と秩父

さて、現在、そんな秩父にてセメント製造を営む「秩父太平洋セメント株式会社」は、1923年に、後に「セメント王」とも呼ばれる諸井恒平が立ち上げた「秩父セメント株式会社」がその源流です。

実は、諸井は、渋沢栄一のいとこにあたる人物で、渋沢は、若くして父親を失った諸井をいつも気にかけていたといいます。渋沢は、秩父セメント株式会社の創立の際には、83歳という高齢にも関わらず、秩父の工場建設予定地に自ら赴くなど積極的に諸井の支援をしていたそうです。

日本貨幣発祥の地・秩父においても、新1万札の顔・渋沢栄一の活躍があったのですね。次回は、渋沢栄一の説く「蟹穴主義」を考えます。


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