■審査項目を踏まえてアピールした方がよい点

事業計画書の作成にあたっては、審査項目を意識して、それらに応える内容とする必要があります。

ものづくり補助金の審査項目について、「技術面」や「事業化面」では次のような項目が挙げられています。これらについて、事業計画書の中でどのように盛り込んでいくとよいかをお伝えします。

<技術面>

①新製品・新サービスの革新的な開発となっているか。

⇒新製品・新サービスの革新性については、事業計画書の「差別化や競争力強化」のところで伝えられるとよいでしょう。どの程度新しいものを「革新的」というのかについては、自社として新しい取り組みで、業界でも一般的ではなく、他社でもあまり取り組んでいないというものであれば「革新的」と捉えられます。

② 試作品・サービスモデル等の開発における課題が明確になっているとともに、補助事業の目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか。

⇒事業計画書の「現在の課題」のところで、この事業で解決したい課題を具体的に記載します。補助事業の「目標」としては、達成度が測れるものが求められます。たとえば、開発する機能や水準(時間あたり●件処理できるなど)を目標や成果物として設定すると、実現したかどうか測りやすいでしょう。

③課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか。

④補助事業実施のための技術的能力が備わっているか。

⇒補助事業の「目標」を達成するための手段のところで、自社の持っているスキルやノウハウなどについて記載するとよいでしょう。

<事業化面>

① 補助事業実施のための社内外の体制や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか。

② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。

⇒事業計画書の「その2」のところで、対象とするユーザーやマーケットをし、十分な市場規模があることを示します。その際には、統計データも用いて、定量的にも示せるとよいでしょう。

RESAS(https://resas.go.jp/)という内閣府が運営しているサイトで、さまざまな観点からデータが提示されていますので、統計データとして活用できるものがないか探すこともできます。

③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。

④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか。

⇒補助金の申請額に対して、その効果として売上や利益の増加がどの程度であるかなどを見られます。事業計画書の「その3」のところで、補助事業に取り込むことで申請額より大きな売上や利益が増加する見込みであることと、その算定根拠を示します。算定根拠としては、計画に示した売上の内訳や、達成に向けてどのような活動をするのかを記載します。また、原価や販管費の見込み、人員増加の計画などを示します。

また、審査項目の中に、政策面として「地域の事業者等や雇用に対する経済的波及効果を及ぼすことができるか」などが挙げられております。事業計画書の中に、「地域への波及効果」などの項目を設けて、それに関連する内容を記載できるとよいでしょう。

ものづくり補助金の事業計画書作成にあたっては、設備投資やシステム開発を軸として、どのような新しい商品やサービス開発をするのか、それが売上や利益の増加にどのようにつながるのかといったストーリーを意識しながら、上記の内容についてまとめていっていただきたいと思います。

 

この記事の内容は、執筆時点(2021年10月18日)の情報をもとにしています。今後、制度や申請内容などが変わる可能性があります。

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